新卒では大手の移動通信事業社に入社し、SIerと連携したソフトウェア開発のプロジェクトマネジメントを担当していました。マーケティング部門から開発の起案を受領し、要件定義以降のウォーターフォール開発をリードしました。その後、アジャイル開発部門が立ち上がったタイミングで異動し、同じく開発チームのリードに携わりました。
転職を決めた理由は2つあって、1つは将来不安だな〜という気持ちと、もう1つはもっと意義を感じながら仕事をしたくなったからです。
日々の仕事は楽しく取り組めていましたが、当時の仕事を突き詰めた先に自立できるイメージが持てなかったんです。例えば、もし仮に会社がつぶれたり全然納得感のない異動があったらヤバいなって。特定の会社に依存しすぎる人生は自分には合わないと思いました。また、世の中のためになることに向き合って仕事をしている実感が持てず、このまま毎日8時間働いて死ぬのかなって感じていました。
転職先としては、事業を伸ばせる人間になれば自立できると考え、そういう人材が多くいるか、私にその点を期待してくれているか、を気にしていました。かつ、自分がやりがいを感じられる事業をしているか、という点ですね。2つの観点を大事にしていました。
当時はエムスリーのことをほとんど知らなかったのですが、毎年必ず利益を伸ばしてきた会社であると知り、中では何が起こってるんだろう、そこにヒントがあるんじゃないかって思いました。またカジュアル面談の中で、医療体験の改善、ひいては健康寿命の伸長というテーマに真剣に取り組んでいる気持ちが伝わってきたことも印象に残っています。
とは言うものの、内定いただいた会社の中からは上司になる予定の人が一番いい人そうかな、くらいの感覚で最後はエイヤで決めましたね。
現在は、2つの部署を兼務をしています。
1つは製薬企業を始めとする医療関係企業の、よりよい意思決定を支援する事業で、主にデータ商材に関わっています。アンケートの回答データや、m3.com上の色々な活動データを武器に、クライアントに提供するデータの企画やディレクションをしています。具体的には、より正しく、より直感的で、よりクライアントの成果にダイレクトに直結するデータはどんなものか?という課題設定の中で、データそのものの価値や品質を高める提案や、BIとして使いやすいデータの見せ方のアイデアを提案、チームで具現化していく仕事をしています。
もう1つは、より多くの医師がより長い時間、m3.comを使いたくなるサービスの運営を目指す部署です。医師にとって使いやすいSNSの開発を立ち上げからリードしており、日々アクセス状況分析やインタビューなどを通して課題を捉え、開発アイテムに落とし込んでPDCAを回しています。
おこがましいかもしれませんが、携わる仕事が医師の先生方の診断や処方などの意思決定に影響し、誰かの健康の役に立っているんだ、と思えることにやりがいを感じます。『M3のプロダクトを使って営業の進め方を変えたら、製品の強みや使いどころが先生にしっかり伝わって処方に繋がりました』などの事例を、CSチームから共有してもらえるんですよね。やっぱりそういう声が聞けると嬉しいです。
エムスリーの好きなところは、役割を越えた業務でも提案すればチャレンジさせてもらえるところです。例えばマーケティングとインサイドセールスの必要性を提案したら、やってみる?となって。イチから勉強して具体化してフィードバックをもらいながら小さく実験を繰り返し、一定の成功パターンを特定して運用と体制を作りました。できることの幅が増え、その学びがプロダクト開発にも活きている実感があります。
プロダクトマネジメントのスキルを武器に、事業の運営をもっと高いレベルでやれる人間になっていきたいです。開発に閉じないオペレーションも含めて提案実行でき、組織の力で事業を大きく伸ばすことができる人間になることを目指しています。事業責任者やグループ会社の経営に関わるような経験が積めると嬉しいなと思ってます。